研究について
研究成果
新潟西海岸における潜堤周辺の地形変化特性
発行年月 | 港湾空港技術研究所 報告 046-02-02 2007年06月 |
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執筆者 | 栗山善昭,山口里実,池上正春,伊藤晃,高野誠紀,田中純壱,友田尚貴 |
所属 | 海洋・水工部 漂砂研究室 |
要旨 | 潜堤周辺の地形変化特性を検討するために、新潟西海岸の大規模潜堤(天端幅40m、沿岸方向距離約1500m)周辺において潜堤建設開始の1989年から2004年までの16年間に取得された地形データを解析した。その結果、潜堤背後では、潜堤完成後、侵食が抑えられ地形が安定したこと、潜堤沖側では、潜堤建設以前は侵食傾向にあったものの、潜堤建設後は堆積傾向となったことが明らかとなった。 潜堤背後では、1994年~2000年にかけて前浜、後浜に投入された砂の70%が2004年の時点で投入地点近傍に残存していた。その一方で、潜堤背後では、洗掘が発生し潜堤の延伸とともに洗掘域が沿岸方向に拡大した。洗掘域は、第1、第2突堤周辺では特に深くなったけれども、第3突堤周辺では洗掘深の増大は見られなかった。ただし、第2突堤西側の洗掘の発達した測線においても、潜堤と既設離岸堤との間の領域の海底勾配は、潜堤整備後に急になった後、最近数年間はほとんど変動がなかった。潜堤背後の突堤の設置は、洗掘量そのものは軽減しないけれども、洗掘域を潜堤背後にとどめ、その影響を岸に及ぼさない効果があった。 以上の解析結果より、潜堤と突堤の整備が終了した領域では、潜堤背後では最大4mにも及ぶ洗掘が発生したけれども、汀線近傍の地形の安定には洗掘孔は大きな影響を及ぼしておらず、潜堤と突堤の組み合わせは汀線近傍の地形の安定に寄与していると結論づけた。 |
全文 |
/PDF/vol046-no02-02.pdf
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