研究について

研究成果

海洋環境下の鉄筋コンクリート構造物に対する補修効果の定量評価手法の構築に関する検討

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1133 2006年06月
執筆者 加藤絵万、堤知明l、岩波光保、山内浩、山路徹、横田弘
所属 ライフサイクルマネジメント支援センター 特任研究官
要旨 海洋環境下におけるRC 構造物のライフサイクルマネジメント技術の確立を目標として、補修を施した既存RC 構造物の補修効果の実態について調査を行った。その結果、表面被覆工法による補修効果はコンクリート中の塩化物イオン濃度分布を把握することにより一応の評価が可能であること、また、断面修復工法による補修効果は補修前に既設コンクリートに浸入していた塩化物イオンの拡散により低下することが分かった。さらに、塩害が生じたRC 構造物に表面被覆を施す場合、内部に存在する塩化物イオンを除去する対策、あるいは電気化学的な補修対策を講じなければ、補修効果の持続は期待できない可能性があることが分かった。また、調査対象とした既存RC 構造物の設計供用期間内の補修コストを算定し、構造物のライフスパンを考慮した最適補修工法の選択の重要性を確認した。最後に、ライフサイクルマネジメントシステムにおける個別技術の高度化を目指し、の表面被覆工法の補修効果の経年変化予測モデル、および表面被覆を施したRC はりの構造性能評価手法の構築について検討を行った。
全文 /PDF/no1133.pdf