研究について

研究成果

砂礫層内における長周期の水流動に関する現地観測

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1130 2006年06月
執筆者 平石哲也、奥野光洋、安藤興太
所属 海洋・水工部 波浪研究室
要旨 船舶の大型化により係留船舶が港内の長周期波と共振して、水平方向に大きく動き、荷役が中断される事故が最近、鹿島港、高知港などの外洋に面した大型港湾で増加している。港内の長周期波の一つとして、港内岸壁や護岸の一部を改良して、幅の広い砂礫層に長周期波を透過させ、反射による港内での増幅を抑止する長周期波対策施設が提案されている。透水層内の水流動の特性とエネルギーの消波特性については、実験式は提案されているが、現地で観測した例はほとんどない。そこで、目的は高潮対策であるが、長周期波対策施設で活用できる海岸線に直角方向に幅の広い砂礫層を有する横須賀市の馬堀海岸護岸をモデルとして、現地砂礫層内の水流動を調べた。その結果、透水層内の波高と流速から導かれたエネルギーが、Dupuit-Forchheimer則に類似した近似式に従って減少していくことが確認できた。
全文 /PDF/no1130.pdf