研究について

研究成果

後浜地形変化におよぼす植物の影響に関する現地調査

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 1091 2004年12月
執筆者 柳嶋慎一
所属 海洋・水工部 漂砂研究室
要旨  現地調査を行い、植生と地形変化との関係を調べた。その結果、植生がある後浜の地盤高は上昇するのに対し、広い範囲で植生が無くなった後浜の地盤高は低下した。植物が存在する後浜でも20m/s 以上の強風が長時間継続した時に、植物の根が露出し枯れ始め、スポット状の裸地が生じる。スポット状裸地の地盤高は、12~15m/s 程度の海風で上昇、陸風で下降する変動を繰り返す。そして、更に強風が吹くと、幾つかのスポット状裸地が繋がることにより広範囲な裸地へと進行した。裸地化した範囲は1994 年から2003 年の間に調査対象地域の8%から24%に広がった。  次に、後浜を保全するための対策工を試験施工しその効果を比較検討した結果、ハマニンニク植栽に敷き藁を併用する方法が適すると判断された。また、強風が1年以上発生せず猛暑でなければ、植生は自然に再生されることが明らかとなった。
全文 /PDF/5eff1fe31f5f6ee5edd13c9d053acb1a6e5aa5a4.pdf