研究について

研究成果

軽量型網チェーン式ブロック移設装置の開発

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1063 2003年12月
執筆者 野口仁志
所属 施工・制御技術部 流体技術研究室
要旨  従来、港湾および海岸に設置されている消波ブロックの撤去は、作業員あるいは潜水士が、消波ブロックの隙間にワイヤーロープを通して吊り上げる方法が一般的であるが、不安定な作業であるため危険であり、繁雑であるため作業効率も十分ではない。  これまで人力を用いない移設装置がいくつか開発され、実工事に使用された実績がある。しかし、これらの装置はチェーンや爪を作動させるための動力部を本体に搭載しているため、吊り上げる対象のブロックと同程度かそれ以上の重量である。そのため、起重機船等は従来よりも大型のものが必要となるので、従来に比べて作業効率は高くなったが、コストはあまり変化がない。  そこで、クレーンの巻き取り力で作動するため専用の動力部を必要としない、軽量な網チェーン式ブロック移設装置を考案した。この装置は、網状のチェーンをブロックにかぶせ、クレーンの巻き取りカでチェーンを引き絞ることによりブロックを締め付け、吊り上げる。  本方式の小型模型を製作し移設実験を行った。また、試作機を製作して2トン消波ブロックの移設実験工事を実施した。これらの実験により本方式の有効性を確認するとともに、作業効率、経済性を試算した。
全文 /PDF/no1063.pdf