研究について

研究成果

斜め組杭式桟橋の破壊過程に関する実験および解析

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1049 2003年06月
執筆者 横田弘、岩波光保、築地健太朗、井上譲
所属 地盤・構造部 構造強度研究室
要旨 本研究では、斜め組杭式桟橋が崩壊へ至るまでの破壊過程を把握することを目的として、斜め組杭式桟橋モデル試験体の正負交番載荷実験を実施した。斜め組杭式桟橋では、水平荷重に対して、まず斜め組杭の軸力で主に抵抗した。その後、引抜き杭が引抜き力に抵抗できなくなった時点で、構造全体としての抵抗機構が変化し、曲げによる抵抗が支配的となった。また、RC上部工にひび割れが発生した地点で、杭頭接合部の拘束度合いが著しく低下し、回転変形が進んだ。また、水平荷重に対して、斜杭の軸力によって主に抵抗するため、直杭杭頭接合部と比較して斜杭杭頭接合部の曲率が大きくなった。実験結果を基に非線形解析を行った結果、杭頭接合部の回転挙動を考慮する手法では実験結果を再現できず、杭頭接合部の損傷を考慮し、その強度変形特性を適切にモデル化する必要があることが明らかとなった。
全文 /PDF/no1049.pdf