研究について

研究成果

曲面外壁を有するハイブリッドケーソンの構造性能に関する検討

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 1030 2002年09月
執筆者 横田弘、山田昌郎、岩田節雄、田中洋、松野進、祐保芳樹
所属 地盤・構造部 構造強度研究室
要旨 鋼・コンクリートハイブリッド構造は、高強度、高じん性などの優れた力学性能を有している。そのため、これを用いた港湾用ケーソンは、高耐力化や軽量化が可能である。特に、この軽量性を活かして、基礎地盤への影響を軽減できることなどから、建設事例が近年増加しつつある。本研究では、ハイブリッドケーソンのさらなる構造の合理化を図ることを目的として、外壁およびフーチング部に曲面形状を採用したハイブリッドケーソン(曲面版ハイブリッドケーソン〉を考案した。この構造様式の防波堤ケーソンへの適用性を、主に次の4項目に関する数値解析、載荷試験および施工試験をとおして考察した。 1)ハイブリッド曲面版の強度特性の評価 2)曲面版ハイブリッドケーソンの構造特性の評価 3)実物大部分模型による曲面版ハイブリッドケーソンの施工性と強度の評価 4)鉄筋コンクリート(RC)ケーソンとの経済性の比較  その結果、ハイブリッド曲面版は、ハイブリッド平面版やRC平面版と較して、さらに耐荷力とじん性に優れていることが明らかとなった。実物大部分模型施工試験では、曲面壁が問題なく、かつ比較的容易に施工できることを確認した。また、試設計によるRCケーソン防波堤との比較検討を行い、防波堤の建設費を低減できる可能性があることを示した。
全文 /PDF/no1030.pdf