研究について

研究成果

斜め一方向不規則波および多方向不規則波による隅角部を有した消波ブロック被覆式護岸の越波特性

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0968 2000年12月
執筆者 富田孝史、河合尚男、平石哲也
所属 水工部 波浪研究室
要旨  海上空港のように地形的に隅角部を持った陸域を海の波から防護する小はブロック被覆式護岸に斜め一方向不規則波や多方向不規則波が作用するときの越波特性を平面模型実験を行って検討した。  凸型隅角部に多方向不規則波が作用する場合には、一方向不規則波の場合よりも越波流量が増大することがある。この現象には、隅角部から発生する回折波の他に隅角部を構成する2つの面から直角に近い角度で入射する多方向不規則波中の成分波が寄与している。主波向が護岸に対して斜めの多方向不規則波の場合には、一方向不規則波の場合ほど斜めの入射角にともなった越波流量の低減は認められない。さらに、入射角によっては斜め多方向不規則波の方が一方向不規則波よりも越波流量を増大させることがある。  また、斜め一方向不規則波を対象にして行った模型実験から、消波ブロック被覆式護岸の端部になり護岸断面の側面方向から波の作用を請けるようなところや、越波が頻繁に起こるような場所における消波工の天端面では消波ブロックは動揺しやすくなることが明らかとなった。
全文 /PDF/no0968.pdf