研究について

研究成果

都市と水辺の一体性を確保した水際空間の構成原理とデザイン

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0940 1999年09月
執筆者 上島顕司、善見政和、斎藤潮
所属 計画設計基準部 主任研究官
要旨  近年のウォーターフロント開発により生み出された多くのオープンスペースは、水際線を有するという水辺本来の特性を十分、活かしていない。水際線は、言うまでもなく国民の貴重な財産であり、より一層の合理的な利用が求められるとともに、その整備にあたっては、国民への分かりやすい説明が必要となってくる。水際線の合理的な使い方を明らかにするためには、人々がどのように水辺を利用するかという本質的な点を理解した上で、計画、デザインを行うことが必要である。  本研究では、快適で魅力的な都市と水辺の結びつき方を明らかにし、水辺の空間整備に活かすことを目的としている。最も水辺の特性が現れる都市と水辺の接する水際空間を対象に、水辺と町が自然発生的に発展したと思われる海浜リゾート都市におけるデータを主として収集、分析し、快適で魅力的な水際空間における特徴的な空間構成、デザイン、規模指標を抽出し、それらを説明する構成原理を示した。こららの構成原理の整備事例への適用を著名な水際空間により検討するとともに、水際空間が利用形態等によって様々なタイプの空間となることを示し、水際空間の類型化を試みた。さらに、都市にとって水際空間の持つ意味について考察した。
全文 /PDF/no0940.pdf