研究について

研究成果

大規模地震時におけるコンテナクレーンの脚の浮き上がりに関する模型実験

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 038-02-12 1999年06月
執筆者 江頭隆喜、山本俊介、田邊俊郎、中島晋、菅野高弘、宮田正史、柏崎昭宏、金山維史
所属 機械技術部 機械作業システム研究室
要旨  大地震時におけるコンテナクレーンの脚の浮き上がりといった動的挙動を再現するため、1/15スケールのコンテナクレーンの模型を製作し、振動台にて加振実験を行った。また、クレーンに静的な水平荷重をかけた時の脚浮上がりについても同様に測定を行った。その結果、クレーンの動的な挙動を把握することができ、また動的・静的な荷重に関わらず部材にかかる力は同じであることが分かった。  また、クレーンを1質点系として表現した簡易モデル及び3次元FEM非線形動的解析(詳細モデル)において、模型実験との検討を行った。その結果、簡易モデルにおいては設計時にクレーンの応答を検討する目的であれば適用可能であるといえ、また、詳細モデルにおいては、クレーン応答のみならず地震時の脚浮き上がりを考慮に入れた検討が可能であることが分かった。  今回の模型実験により、クレーンの地震時の浮き上がり時の挙動を把握することができ、クレーンと係留施設との動的相互作用を考慮した設計を行う際の、地震時のクレーンの応答を簡便に再現できる設計法、及び浮き上がりを考慮した設計法確立への有効なデータをとる事ができた。
全文 /PDF/vol038-no02-12.pdf