研究について

研究成果

アンカーの把駐性能に関する現地試験-ストックアンカー、ストックレスアンカーおよび安定板付きアンカーの把駐力について-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0919 1998年09月
執筆者 中島忠男、潮見幸司
所属 機械技術部 海洋機器開発室
要旨  1998年3月2~3日にかけて、兵庫県加古郡東播磨町内実海域においてストックアンカー、ストックレスアンカーおよび安定板付きアンカーの把駐性能に関する現地試験を行った。その結果、以下のことが明らかになった。 (1)アンカーの種類別の曳引力では、安定板付きアンカー(安定板長さ=フルーク底面幅の1/1)およびストックレスアンカーが、ストックアンカーよりも良好な結果を示した。 (2)安定板付きアンカーにおける安定板長さの把駐性能に対する効果を比較した場合、安定板長さ=0.750m(安定板長さ=フルーク底面幅の1/1)の場合の方が、安定板長さ=0.375m(安定板長さ=フルーク底面幅の1/2)の場合よりも良好な結果を示した。 (3)安定板付きアンカー(安定板長さ=フルーク底面幅の1/1)における安定板の働きとしては、土質への貫入抵抗としてのマイナス面の働きはあるものの、アンカーの姿勢を安定させようとするプラス面の働き、並びにフルークのみならず安定板によってもアンカーを土質中により深く貫入させようとするプラス面の働きが考えられ、このような働きの大小差の結果として把駐性能を高めることができたと考えられる。
全文 /PDF/no0919.pdf