研究について

研究成果

粒度・N値法による液状化の予測・判定に関する考察

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0914 1998年09月
執筆者 山﨑浩之、善功企、小池二三勝
所属 土質部 動土質研究室
要旨  本報告では、粒度とN値による液状化の予測・判定法(粒度・N値法とよぶ)について以下のような見直しを行っている。細粒分を多く含む砂に対する適用性、れき分を多く含む砂に対する適用性、巨大地震動に対する適用性の3点に関する考察を、1993年北海道南西沖地震、1995年兵庫県南部地震での液状化・非液状化事例を用いて行った。事例解析から、いずれも危険側の予測・判定結果となる場合があることが判明した。また、事例解析および乱さない試料を用いた繰返し三軸試験結果等を利用して、粒度・N値法の修正を行った。得られた結論は以下の通りである。 (1)粒度分布がBfに含まれる砂に適用される限界N値は危険側の判定を下す可能性がある。 (2)塑性指数が得られる砂に対してのN値の補正法を塑性指数を用いて提案した。 (3)粒度分布がBcに含まれる砂に適用される限界N値は危険側の判定を下す可能性がある。 (4)れき分を多く含む砂が、「液状化する可能性がある」とされる粒径範囲をまたぐ場合の判断の目安を透水係数で示した。 (5)等価加速度が500Gal程度の巨大地震動でも液状化しないと判断できる等価N値の最大値は20ではなく、25である。 (6)上記(1)~(5)を取入れて、既往の粒度・N値法を修正した。
全文 /PDF/no0914.pdf