研究について

研究成果

石炭灰および鉄鋼スラグの活用技術

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0886 1997年12月
執筆者 高橋邦夫
所属 土質部 動土質研究室
要旨  石炭灰や鉄鋼スラグなどの産業廃棄物は、大量に埋立処分されており、これ以上の処分に困難を生じてきている。一方、港湾工事においては、砂をはじめとする良質の天然材料が不足するようになっている。リサイクル法には、石炭灰や鉄鋼スラグを指定副産物として、特に有効利用を推進するべきものとされている。また、港湾工事では、このような土砂代替材料の使用量が非常に大きいので、有効利用が進めば、その意味は極めて大きい。そこで、これら材料の有効利用のための技術開発が必要となる。  まず、文献調査、室内試験、現地調査などにより土質材料としての特性を把握し、次に現地実験により挙動の特性および施工性などを調査した。その結果、一般のフライアッシュについては、軽量であることと若干のポゾラン活性を有することを活かして、少量のセメントを混ぜて固めることにより適切な強度を持つ軽量の材料として、有効に利用できることが明らかとなった。また製綱スラグは、膨張性を有する重い材料であり、内部摩擦角が大きいという特徴を活かすような利用法として、中詰め材料およびSCPの材料に用いた現地実験を行い、その有用性を確かめた。
全文 /PDF/no0886.pdf