研究について

研究成果

セメントで改良された石炭灰地盤の破壊挙動と土圧に関する研究

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 036-01-01 1997年03月
執筆者 北詰昌樹、山本浩司
所属 土質部 地盤改良研究室
要旨

 近年、環境問題に対する意識の高まりを受けて、火力発電所等から排出される石炭灰の有効利用が強く望まれている。石炭灰は、セメントの材料や道路工事の材料として利用が図られているが、未だ多くが発電所付近に埋め立て処分されているのが現状である。近年、環境問題に対する意識が高まるとともに、それまで埋め立て処分されてきた産業廃棄物に何らかの手を加えて資源として再利用することがこれまで以上に強く要請されている。

 そこで、本研究では護岸や岸壁などへの、石炭灰の裏込め材としての適用性について検討した。研究では、液状化強度の増加、護岸や岸壁に作用する土圧の低減を図るため、少量のセメントを添加して改良された石炭灰を対象とした。裏込め材としての適用に際して、スラリー状の石炭灰の打設過程ならびに固化過程での土圧および固化した改良地盤の土圧について、本研究では、遠心模型実験装置を用いた模型実験で、スラリー状態から固化に至る過程での土圧の変化、固化した改良地盤の破壊挙動ならびに主働土圧について検討した。

 本報告では、実験方法、実験結果ならびに主働土圧に関して提案した簡便な計算方法について述べた。

全文 /vol036-no01-01.pdf