研究について

研究成果

係船ブイに作用する衝撃張力の低減法に関する模型実験

発行年月	港湾空港技術研究所　資料　0816　1995年12月
執筆者	平石哲也、冨田康大
所属	水工部波浪研究室
要旨	離島港湾における係船施設あるいは沿岸構造物の位置表示器として、チェーン係留された円筒型ブイが用いられている。大波高時には、ブイの係留チェーンや接続部に衝撃的に張力が作用し、チェーンが切断される事故が生じている。本研究は、係留チェーンに作用する衝撃張力の低減法を検討し、その妥当性を模型実験で調べたものである。　最初に、平面水槽において、単一方向および多方向不規則波を作用させ、次の3種類の低減法を検討している。すなわち、i）ブイ本体形状の改良、ii）アンカー周辺地盤の改良、iii）係留チェーンに弾性を加える、である。実験の結果、係留チェーンに弾性を加える手法の効果が最も高いことが判ったので、具体的な低減法として弾性チェーンを用いて大縮尺模型実験を実施している。実験の結果、弾性チェーンの使用により衝撃張力を1/4程度まで低減できることが判った。さらに、弾性チェーンによる衝撃張力の低減効果を推定する計算法を提案し、実験結果によってその妥当性を検証している。
全文	/PDF/no0816.pdf