研究について

研究成果

水中模型振動実験による軟着底構造物の地震挙動に関する研究

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 034-03-01 1995年09月
執筆者 上部達生、長田信、高野剛光、川満逸雄、鷹羽信勝
所属 構造部 地震防災研究室
要旨

軟弱な海底地盤の上に剛な構造物が軟着底した場合の地震時の免震挙動を解明すべく水中振動実験を実施した。実験は振動台上で圧密した粘土地盤の上に浮力を作用させて軟着底させた剛な大型模型を水中で加振することにより行った。実験結果によると、入力加速度が小さい場合は線形的な挙動を示すが、入力加速度が大きくなると、応答は入力直後に最大値を示し、その後低下し定常的な応答となる。この入力直後の応答には限界があり、この限界値を示す時の構造物に伝達される最大水平力は粘土地盤の強度に依存しSmax=0.21・c・A(c:粘土の粘着力、A:構造物の底面積)で示される。また、この構造物の免震挙動を簡略化した一質点系非線形モデルにより比較的よく説明することができた。

全文 /PDF/vol034-no03-01.pdf