研究について

研究成果

コンクリート中の鉄筋のマクロ腐食と電気防食によるアノード,カソードへ流入する電流および分極量

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 033-02-06 1994年06月
執筆者 阿部正美、福手勤、浜田秀則、三浦幸治
所属 構造部 材料研究室
要旨  港湾コンクリート構造物の塩害による劣化を防止する対策法として電気防食による方法が検討されている。  本試験はコンクリート中の鉄筋がマクロ腐食を形成している条件下で、電気防食を行った場合にアノード部およびカソード部へ流入する電流の割合や分極量等を把握する目的のために実施した。試験結果より明らかになった事項は以下の通りである。 1)Aa/Acの差によるマクロ腐食電流の傾向はAa/Acが小さい程大きい電流密度を示した。 2)Aa/Acが非常に小さい場合には、小さい防食電流ではマクロ腐食電流を停止させることは出来なかった。 3)分極量は、アノード部よりカソード部で大きかった。 4)100mV以上の分極量を得るには、Aa/Acが1/1~10/1では10mA/cm2程度、1/10~1/2では22~29mA/m2程度の防食電流密度が必要であった。
全文 /PDF/vol033-no02-06.pdf