研究について

研究成果

港内の波浪及び係留船舶の動揺のリアルタイム予測システムの開発(第1報)-システムの開発及び現地への設置-

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 033-01-03 1994年03月
執筆者 上田茂、永井紀彦、平石哲也、白石悟、木内里美、小林昭男
所属 構造部 海洋構造研究室
要旨 本報告では、外洋に面した港湾における、港湾計画及び港湾工事施工計画、係留船舶の安全性及び荷役の効率化に寄与することを目的として開発した、港内の波浪及び係留船舶の動揺の予測システムについて述べた。システムは、1。港外の波浪観測データの伝送システム、2。港内波浪推算システム、3。係留船舶の動揺推算システムから構成され、入港及び在港船舶の動揺がリアルタイムで計算されモニターに表示される。システムの入力は簡易化されていて、少数の入力データから船舶の諸元及び防舷材や係留索などの係留施設の条件がすべて自動的に入力され、港内における複雑な波の反射及び屈折などを考慮して係留船舶の動揺が計算される。計算結果として、動揺波形の時刻歴、動揺量または係留索の張力が管理値を越えた場合の警告などがモニターに表示される。本システムは、26万トン原油タンカーバースに設置され、また、特に設置された係留船舶の動揺観測装置と併用し、施設の安全かつ効率的な運用に活用されている。
全文 /PDF/vol033-no01-03.pdf