研究について

研究成果

コンテナクレーンの高能率化基礎調査-パナマックス型コンテナ船の荷役調査-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0758 1993年06月
執筆者 中島忠男、高橋康弘
所属 機械技術部 機械作業システム研究室
要旨  コンテナクレーンの高能率化を図るとともに、将来におけるコンテナクレーンの自動化荷役に資する資料を得るために、去る平成2年4月に静岡県清水港において、荷役機械効率の主要な影響因子であるコンテナクレーンオペレータの運転技量に着目した荷役調査を実施した。以下にその主要な結果を示す。 1)オペレータの運転技量は、運転経験年数とともに緩やかに向上して行くと考えられるものの、一方では、オペレータの個人的な資質に負うところも大きいと考えられる。 2)コンテナつりありの場合において、スプレッダを巻き下げつつできるだけ揺らせないようにトロリ横行速度を制御するという複合動作(いわゆる「減揺荷役動作」)、並びにその後スプレッダを巻き下げつつ巻き下げ速度が低速になった時点で、すなわちコンテナつり上げ高さが低くなった時点でトロリを一旦停止させ、さらにスプレッダを巻き下げつつトロリを微小横行させて短時間で位置合わせを終了させるというスムーズな複合動作(いわゆる陸側「位置合わせ荷役動作」)が、一連の荷役動作の中でも何度が高くかつ重要な荷役動作と言える。 3)オペレータ間の運転技量差は、コンテナ船側「位置合わせ荷役動作」および陸側「位置合わせ荷役動作」において生じており、他の荷役動作においてはほとんど差がないと言える。
全文 /PDF/no0758.pdf