研究について

研究成果

マスコンクリートとしての温度履歴を受けたコンクリートの材料特性-主に耐久性に着目したモルタルによる基礎実験-

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 032-02-07 1993年06月
執筆者 福手勤、守分敦郎、鈴木康範
所属 構造部 材料研究室
要旨

マスコンクリートのように初期材齢において高い温度履歴を植えたコンクリート材料特性(特に耐久性に関する項目)をモルタル供試体を用いて検討した。その結果、初期材齢において高い温度履歴を受けた供試体は20円Cで養生された供試体に比較して、1。長期的な強度発現性が劣る、2。中性化速度が早い、3。塩分浸透性が大きい、4。セメント水和物がポーラスな構造をもつようになるなど、コンクリートの耐久性が劣る特性を示すことが明らかになった。このことからマスコンクリートの水和熱によるひびわれ防止対策として、断熱養生または加熱養生を行うとは好ましいものではなく、プレクーリング、パイプクーリングなどセメントの水和熱によるコンクリートの温度上昇をできるだけ抑制するような工法が望ましいことがわかった。

全文 /PDF/vol032-no02-07.pdf