研究について

研究成果

操船シミュレーターの港湾計画への応用

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 031-05-10 1993年03月
執筆者 早藤能伸、浜田賢二、黒田祐一、酒井浩二
所属 計画設計基準部 システム研究室
要旨

 操船シミュレーターを実際の港湾施設計画へ適用した事例を報告するとともに、同装置を港湾計画へ適用するための方法及び単純化した水域での基本的な操船実験の結果について述べている。事例研究及び実験のっけ得られた主な結論は以下の通りである。

1)操船シミュレーターを利用する操船実験による検討方法は、船舶の航行上の安全性を検討するために施設の適切な評価を行うことができる有用な手法である。

2)シミュレーション実験による水域施設についての安全上の定量的な評価を得るためには、統計的に処理するための十分な数の実験を行う必要がある。

3)水域施設の諸元の設計においては、対象船舶の船型(全長、全幅、喫水)、地形条件及び航行条件等を考慮することにより求められているが、さらに船舶の種類に応じた港湾内特有の運動特性についても十分考慮に入れる必要があると考えられている。

4)運動性能のわるい船舶あるいは気象・海象条件の影響が大きい船舶で通航する航路では、屈曲部では安全性確保のために、隅切りだけでなく、屈曲部付近の拡幅が望まれる。

全文 /PDF/vol031-no05-10.pdf