研究について

研究成果

コンクリート表面被覆の塩害防止効果ならびにその評価法について

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0706 1991年06月
執筆者 浜田秀則、福手勤、阿部正美、山本邦夫
所属 構造部 材料研究室
要旨

 本研究は、コンクリート構造物の防食法の一つであるコンクリートの表層被覆を対象としており、
(1)コンクリートの表面被覆の塩害防止効果を定量的に把握する
(2)コンクリート表層被覆材料の評価手法を検討する
ことを主要な目的としている。
 一連の実験より、以下に示すような結論が得られた。
(1)試験の対象とした塗装システムは、一部に例外はあるものの、全体的にその耐久性はよかった。
(2)エポキシ樹脂系の塗装システムの中には、塗膜の表面が白色か黄色へと変化するものがあった。
(3)ひびわれ幅0.2mmの範囲内では、塗膜のひびわれ追従性が認められた。
(4)電気化学的測定は、内部の鉄筋の状態を検討する上で有効であった。
(5)塗膜の色彩変化を定量化する上で、色彩測定は有効であった。
(6)塗装システムを評価するにあたっては、その耐久性(耐候性)および耐塩害性の双方を評価することが必要である。
(7)塗装を実施する以前の供用期間が長くなるほど、塗装の効果が相対的に低下してくる。
(8)塗装を実施する以前の供用期間が長くなるほど、塗装の効果を正確に評価することが難しくなる。

全文 /PDF/no0706.pdf