研究について

研究成果

杭の横抵抗における捨石層の評価

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 030-02-05 1991年06月
執筆者 高橋邦夫、壱岐幸史
所属 土質部 基礎工研究室
要旨 桟橋などの杭構造では、捨石層が地表面付近に存在し杭の横抵抗に寄与すると考えられるが、そのメカニズムは明らかにされておらず、設計上無視されることが多い。そこで、捨石層が杭の横抵抗に与える影響を定量的に評価するために室内実験を行った。捨石材の最大粒径(Dmax=40mm、80mm)や密度(締固め度合い)を変えて作製した一様地盤および下層が砂の二層系地盤の中での、模型杭の水平載荷試験である。模型杭も、その曲げ剛性(EI)、杭幅、杭形状(鋼板と鋼管)等を変化されてある。その結果、1)捨石地盤においても港研方式杭の横抵抗計算法(地盤反力p 変化y)が成り立っている。2)杭の剛性EIおよび繰返し荷重の影響は、砂地盤中での杭に生じる影響と同様である。3)現地実験の結果から捨石層の横抵抗は小さく、室内実験における緩い地盤に相当し港研方式C型地盤として評価できる。などが明らかになった。
全文 /PDF/vol030-no02-05.pdf