研究について

研究成果

三軸試験による自然粘性土地盤の強度決定法に関する研究

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0688 1990年12月
執筆者 土田孝
所属 土質部 滑走路研究室
要旨

 本論文は、現行の方法よりも合理的と考えられる新しい粘性土地盤の強度決定法を提案するものである。本論文の主な内容と結論は次のように要約される。
(1)現在用いられている一軸圧縮強度による強度決定法(qu法と呼ぶ)と、各種の三軸試験による粘性土地盤の強度決定法の問題点を整理して示した。
(2)同一の地盤において複数の調査者によって報告された一軸圧縮強度を比較検討した事例より、調査者の技術の差に起因する土試料の品質の違いによってqu値が大きな影響を受けていること、したがって、qu法における重要な要素である乱れの影響が、不安定なものであることを明らかにした。さらに、試料採取時の乱れがquにおよぼす影響は、従来研究されていた「繰り返し型の乱れ」の他に、「クラック型の乱れ」とよびうる乱れが存在することを示した。
(3)三軸試験による強度決定の基本となる技術として、完全に自動化した三軸試験装置によって、不攪乱試料を原位置の土被り圧までKo圧密する試験法を開発した。

全文 /PDF/no0688.pdf