研究について

研究成果

操船シミュレーターの航路計画評価への適用

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0686 1990年09月
執筆者 早藤能伸、村田利治、根木貴史、中島大
所属 計画設計基準部 システム研究室
要旨

 本報告では、操船シミュレーターを利用して実際の計画等に応用してきた事例について報告するとともにこの過程において得られた、シミュレーターの水域施設計画への適用方法、そして、大型船のいくつかのタイプの船に関しての基本的な操船の実験結果について報告する。
 実際の計画への適用例と実験の結果から得られた主な結論は、以下の通りである。
1)具体的な水域施設計画において、操船上の安全性からの検討を実施する方法として操船シミュレーターを利用する方法は、施設に対して適切な評価を与えることが出来る有用な方法である。
2)マン・マシン-システムである操船シミュレーターを利用する場合の実験・評価方法の手順について明らかにすることが出来た。
3)外力の影響を大きく受けるため操船が難しいと言われるコンテナ船、バルクキャリアー、自動車専用船について、特定の航行条件のもとでの直針二及び変針時の蛇行幅、横流れ角、使用舵角等を求めることができた。
4)設定された条件が極めて厳しい場合は、操舵・機関の使用発令の僅かな時間遅れが大きな相違結果として現れることが分かった。したがって、定量的な評価を得ようとするならば統計的に処理できるよう実験数を増やさなければならない。

全文 /PDF/no0686.pdf