研究について

研究成果

河口部での波の変形に関する二次元実験

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0682 1990年09月
執筆者 鶴谷広一、惟住智昭、佐々木豊喜
所属 海洋水理部 水理研究室
要旨

 河口部のように波と流れが共存する場での、流れをさかのぼる波の変形について水理模型実験を行った。実験水路は水循環装置付大型風洞水路(長さ58.5m、幅1.5m、高さ1.3m)を用いた。模型は、鳥取港の千代川前面の現地水深で78mより河口部までを耐水ベニヤ板で水路内に再現した。模型の縮尺は、鉛直、水平ともゆがみなしの1/150である。測定は、抵抗線式波高計を用いて、一様水深部から河口部まで8点の測定点で測定し、水位の時系列変化、波のスペクトルの変化、そして有義波周期と有義波高について検討した。
 実験で得られた結果は次の通りである。
1)沖から砕波点までは、波の浅水変形は逆流によって影響を受け、逆流が速いほど波高は大きくなるが、破波後は流れの有無にかかわらず、波高の変化の傾向は同じである。
2)逆流のある場合、合田の波高の略算式で砕波条件を修正したものが、実験結果をよく説明する。

全文 /PDF/no0682.pdf