研究について

研究成果

ベーン試験とスランプ試験による軟らかい粘土の流動限界の検討-回転粘度計との比較-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0655 1989年06月
執筆者 鶴谷広一、江口秀二、鷹浜潤
所属 海洋水理部 水理研究室
要旨

 底泥の流動現象を考える上で重要である流動限界値(降伏値)について検討した。底泥の降伏値は現在回転粘度計によって求められている。しかし、より一般的かつ簡便な方法で降伏値を求めることが望まれていることから、ベーン試験、スランプ試験を選び実験を行った。底泥として、カオリナイト、ベントナイト、熊本現地泥を用いた。実験結果を回転粘度計で得られた降伏値と比較することにより、両試験法による降伏値の推定法の検討を行った。本研究の主な結論は次のとおりである。
1)ベーン試験では、ベーンせん断強度に含まれる粘性の影響を考慮することにより、ベーンせん断強度(残留強度)から降伏値を推定することができる。
2)スランプ試験では、簡単な応力計算により得られる変形後の粘土内の最大せん断応力とスランプ値の関係を用いることにより、スランプ値から降伏値を推定することができる。

全文 /PDF/no0655.pdf