研究について

研究成果

半円形ケーソン堤の水理特性に関する実験的研究

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 028-02-01 1989年06月
執筆者 谷本勝利、滑川伸孝、石丸敬純、関本恒浩
所属 水工部 水工部長
要旨

 水深が比較的浅い海域での新しい波浪制御構造物として有望と考えられる半円形ケーソンを取り上げ、これの実用化に関する調査研究を、(財)沿岸開発技術研究センターおよび参画企業と共同で、昭和60~62年の3か年にわたり実施した。本報告はその成果の一部をまとめたもので、水路実験結果に基づき半円形ケーソン堤の反射・伝達波および波力特性を示すとともに、設計波力の算定法を提案した。
 半円形ケーソンは基部底版の上を半円形断面としたもので、半円部の前半分に孔がないものを基本型、前半分に孔があって内部に遊水室を有するものを消波型、さらに後半分にも孔があって通水性を有するものを透過型と呼ぶ。半円形ケーソンは外周面に働く波力が鉛直下向きの成分を有し、波の力で耐える構造としての特徴を持つほうか、円周に働く波力が遠の中心を通るので、地盤反力が略等分布になるという特徴がある。

全文 /PDF/vol028-no02-01.pdf