研究について

研究成果

波による汀線付近の水位上昇量-波崎海洋研究施設における現地観測-

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 028-01-01 1989年03月
執筆者 加藤一正、柳嶋慎一、磯上知良、村上裕幸
所属 水工部 漂砂研究室
要旨

 波崎海洋研究施設(HORF)において、汀線付近の水位、風向・風速、大気圧を約1年間測定した。測定した風向・風速・大気圧および鹿島港で観測された沖波と、水位上昇量との関係を検討した。広範囲な気象・海象条件のもとでの観測データを用い、重回帰分析により、汀線付近における水位上昇量を求める回帰式を得た。水位上昇量への各要因の寄与は、波による水位上昇量が最も大きく、気圧低下、風の吹き寄せの効果は少ない。波による水位上昇量について、合田の理論と実測とを比較したところ、両者はよく一致した。
 また、上記要因以外に、水位上昇の時間遅れ、海流、inner barの規模、調査地点の相対位置の変化、波の周期等が量は少ないものの、水位上昇量に影響を与えていることを示した。

全文 /PDF/vol028-no01-01.pdf