研究について

研究成果

捨石マウンド築造工事の効率化に関する研究-捨石投入シミュレーションプログラム(天端面用)および施工管理図面作成プログラムの開発-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0630 1988年09月
執筆者 梅谷登志文、木原純孝、根本孝志、篠原丈人
所属 機材部 特殊作業船開発室
要旨

 近年、港湾工事の効率化の一環として要請の高い施工管理技術の一つとして、底開式捨石投入船を使った捨石マウンド築造工事における施工管理図面作成プログラムおよび、捨石マウンド天端面への捨石投入シミュレーションプログラムを開発した。
 施工管理図面作成プログラムは、測量データファイルをもとに深浅図、比高深浅図、横断面図、比高横断面図、等深線図、比高等深線図、縦断面図、比高縦断面図、鯨瞰図、比高鯨瞰図、矩形図、比高矩形図、残高等深線図、複合等深線図、捨て石量の15種類の施工管理図面をプリンタならびにプロッタへ出力する機能を有している。このプログラムの特徴は、前述の15種類の施工管理図面のうち使用頻度に応じて4タイプの出力図面種類組合せで連続的に作図できる自動動作モードと必要な図面を任意に指定し、まとめて作図できる手動動作モードとを備えている点にある。
 捨石投入シミュレーションプログラムは、捨石マウンド形状の変化を予測する機能を持っている。また、シミュレーション結果は測量データと同じフォーマットで記録できるため、施工管理図面作成プログラムを使ってシミュレーション結果の多角的な検討も可能である。
 シミュレーション手法は、捨石一投分の堆積形状を数式化し、その計算結果を測量データに加えていくことで捨石マウンド形状を予測できるとの考え方を前提としている。
 両プログラムは、釜石港湾口防波堤築造工事において実際にしようされており、当研究室でも現地測量データを用いてプログラム機能、精度の検証を行い、その結果実用上十分であることを確認している。

全文 /PDF/no0630.pdf