研究について

研究成果

グラベルドレーンの大型模型振動実験と解析

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 027-03-02 1988年09月
執筆者 井合進
所属 海洋水理部 海象調査研究室
要旨

液状化対策としてのグラベルドレーンの挙動に関して、大型模型振動実験を実施した。この実験には、64段のアルミ製リングからなるせん断土槽を振動台の上に載せたものを用いた。土槽の直径・高さともおおむね2mである。入力振動波形としては、正弦波及び地震波を用いた。これらの条件により得た実験結果を、圧密の式に過剰間隙水圧の発生項を付加したモデルにより解析した。
 これら実験及び解析の結果、以下の結論が得られた。(1)グラベルドレーンの効果は、過剰間隙水圧の上昇速度を低下させるとともに、その消散速度を高めるものである。(2)グラベルドレーンにより、最大過剰間隙水圧の値を低下させることはできるが、この値は、砂地盤の密度や入力地震動のレベル等のわずかな変化に対応して、変化する。(3)解析に用いた単純なモデルにより、グラベルドレーンの拳動は、安全率2程度の誤差を許容すれば、シミュレートできる。

全文 /PDF/vol027-no03-02.pdf