研究について

研究成果

1g場での地盤-構造物-流体系の模型振動実験の相似則

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 027-03-01 1988年09月
執筆者 井合進
所属 構造部 主任研究官
要旨

本研究では、1g場での地盤-構造物-流体系の模型振動実験の相似則を求めた。相似則を求めるための方法には幾つかの方法があるが、本研究では、飽和した土の骨格、間隙水、杭や矢板、海などの流体に関する釣合および収支バランスの方程式を用いた。さらに、土の応力-歪関係に対して次の様な仮定を設けた。すなわち、土の応力-歪関係は、拘束圧力の影響を考慮するための適当な縮尺を応力と歪に導入すれば拘束圧力に依存しない関係として定まる。この仮定を拘束圧力が5-98kPaないし5-392kPaの範囲で実施された既往の試験データを用いて吟味した。その結果、この仮定は中程度の歪レベル、すなわち降伏時の歪未満の歪、において適用性を有することが分かった。このことから、本研究により求められた相似則は、極限安定状態には適用できないが、変形を検討するための模型振動実験に対して幅広い適用性を有するとの結論を得た。

全文 /PDF/vol027-no03-01.pdf