研究について

研究成果

ベルトコンベヤを用いた薄層浚渫装置の開発

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0621 1988年06月
執筆者 安立重昭、加藤英夫、中村裕二、上原勝樹
所属 機材部 汚泥処理研究室
要旨

 閉鎖性海域の水質を改善するため、海底に堆積した汚泥を浚渫により除去する場合、その処分は海面埋立によるのが一般的であるが、近年は広大な埋立地を確保することが困難になってきているのが現状である。したがって、汚泥を浚渫する場合には、除去する必要のある表層部の汚泥のみを浚渫して余掘りをできるだけ少なくするとともに、できるだけ高含む泥率で浚渫を行うことが望ましく、効率的な薄層浚渫技術の開発が強く望まれている。
 このため、従来技術に比べ、より高含泥率でかつ効率的な浚渫が可能な密閉式ベルトコンベヤを用いた薄層浚渫装置として、円筒コンベヤ方式によるものと傾斜コンベヤ方式によるものの2タイプを開発し、これらの浚渫特性を検討するための実験装置を試作して薄層浚渫実験を行った。
 この結果、両タイプとも従来技術に比べ、より効率的な浚渫を行うことが可能であることが明らかになったが、薄層浚渫装置としては、傾斜コンベヤを用いたものが、浚渫特性及び構造面のいずれにおいても、円筒コンベヤを用いたものより優れていると評価された。

全文 /PDF/no0621.pdf