研究について

研究成果

現地観測データを用いた方向スペクトル推定法に関する検討

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 027-02-03 1988年06月
執筆者 橋本典明、小舟浩治、亀山豊
所属 水工部 主任研究官
要旨

いわき沖波浪観測システムで観測された波浪観測データをもとに、ベイズ型モデルを用いた方向スペクルト推定法(BDM)、最大エントロピー原理法(MEP)、拡張最ゆう法(EMLM)等を用いて方向スペクトル解析を実施した。主要な結論は以下のとおりである。
1)BDMでは、一般に、観測波動量の増大とともに、方向スペクトルの推定精度は向上するが、EMLMでは必ずしも推定精度は向上しない。
2)EMLMは3~4成分の観測波動量から方向スペクトルを推定する場合には、比較的安定した推定値が得られるが、5成分以上の観測波動量を用いる場合には、異常な推定値が推定される場合がある。
3)3成分観測データから方向スペクトルを推定する場合にはMEPが、4成分以上の観測データを用いる場合にはBDMが、既往の他の推定法に比べて、推定精度の良い方向スペクトルが推定される。

全文 /PDF/vol027-no02-03.pdf