研究について

研究成果

改良型波力発電ケーソン防波堤の特性-波エネルギーに関する研究,第7報-

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 027-02-02 1988年06月
執筆者 高橋重雄、安達崇、田中智
所属 水工部 波エネルギー研究室
要旨

波力発電ケーソン防波堤の、防波堤としての特性について実験的に検討した。すなわち、その耐波特性、反射・伝達波特性等を明らかにした。とくに、空気室前壁が鉛直な基本型の波力発電ケーソンに対し、前壁が斜面となる改良型波力発電ケーソンを考案し、その特性を明らかにしている。改良型波力発電ケーソンは、基本型より空気出力効率が高く、反射率が低い。また、耐波安定性にも優れていることがわかった。さらに、改良型波力発電ケーソン防波堤は、従来の防波堤と比較しても優れた特徴を有していることがわかった。
 なお、波力発電ケーソンには、空気室のカーテンウォール下端より波面が下がる場合、衝撃的な空気圧縮力が作用する。この圧力について、若干の理論的検討を行い、この圧力は、相似則を考慮すると、現地ではそれほど大きくないことを示した。こうした検討をふまえ、改良型波力発電ケーソンの耐波設計法を提案している。

全文 /PDF/vol027-no02-02.pdf