研究について

研究成果

適応有限要素法による地盤の安定解析

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 027-02-01 1988年06月
執筆者 小林正樹
所属 土質部 土性研究室
要旨

有限要素法によって安定解析を行う方法を開発した。この方法を用いて、地盤の支持力と斜面安定の問題を解析した。その結果によると、有限要素法による極限支持力は厳密解にほぼ近い値を与えている。また、斜面安定においては、φ=0の場合には有限要素法の値はTaylorの結果とよく一致したが、φ>0の場合には有限要素法による安全率の値がTaylorによる値より大きな傾向がみられた。
 今回開発した方法を用いて、矢板のすべり防止効果の問題を解析した。この場合、矢板の根入れ長さ、矢板の剛性が地盤の安定性に及ぼす影響を評価できることが明らかになった。
 さらに、誤差評価を行いその結果に基づきメッシュ再分割を行う、適応有限要素法によって支持力および斜面安定の解析を行い、非常に精度の高い解析結果が得られることを明らかにした。

全文 /PDF/vol027-no02-01.pdf