研究について

研究成果

海域の物質循環過程のモデル化と浄化効果の予測手法について

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 026-04-03 1987年12月
執筆者 堀江毅
所属 海洋水理部 主任研究官
要旨

 本文は、内湾の汚染海域の現状分析と浄化対策による水質・底質改善効果を予測するためのシミュレーションモデルの特性、および、これを用いて効果予測をするための手法についてとりまとめたものである。
 本研究によって、汚濁海域における水質・底質支配要因の現地実測資料による確認、および、解析モデル、数値モデルによる解析法とそれらを用いた解析の妥当性が確認された。また、流入負荷削減、溶出削減、導水などの浄化対策に対する数値シミュレーションでは、それらの効果の大きいことが予測されたが、効果と工費・維持費を考慮して効率的な区域、規模、方法を見い出す必要のあることが明らかとなった。さらに、各種汀線型式による生物濾過やエアレーション・移流混合作用による浄化能力は大きく、これを最大限に活用して港湾構造物の構造型式と配置を構造物本来の機能の向上とともに考えていくのが有効であることが示された。

全文 /PDF/vol026-no04-03.pdf