研究について

研究成果

箱型浮体に作用する波漂流力の実験的考察

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0597 1987年09月
執筆者 上田茂、板生孝司
所属 構造部 海洋構造研究室
要旨

 本論文は、浮体チェーンとアンカーまたはシンカー、係留索などによって弛緩係留されているときの長周期動揺について、実験を行った結果を取りまとめるとともに、浮体が長周期動揺を起こす原因として、波の変動性および係留系の変位復元力特性を取り上げ 変動波漂流力の計算法を示し、これを浮体の動揺解析プログラムに組み込み、計算を行って実験結果と比較検討した結果を示したものである。
 浮体はばね係留系および重錘係留系に係留し、規則波中および不規則波中で動揺実験を行った。その結果、波漂流力は丸尾の理論を適用して計算してよいこと、不規則波中においてはHsuの仮定により変動波漂流力を計算してよいことを確認した。また、計算結果との比較検討の結果、浮体が長周期動揺するときの減衰定数を推定した。さらに、浮体の長周期動揺と係留系の変位復元力特性との関係を計算により調べた。

全文 /PDF/no0597.pdf