研究について

研究成果

浚渫土スラリーの沈降特性に及ぼす凝集剤の影響

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0568 1986年12月
執筆者 安立重昭、蔵谷満、竹内孝之
所属 機材部 汚泥処理研究室
要旨

 ポンプ浚渫船によって軟弱な粘性土の浚渫・埋立てを行う際、余水による埋立地周辺水域の汚濁防止を図るため排砂管に凝集剤が注入されることがある。このように浚渫土スラリーに凝集剤を添加した場合、その沈降特性は無添加の場合とかなり異なったものとなる。本研究ではこの問題について現地粘土と高分子凝集剤を用いた実験を行った。
 この結果、沈降・堆積過程における界面沈降速度は凝集剤を添加すると増加するが、これが最大となる凝集剤添加率は残留濁度が最小となる凝集剤添加率よりも大きいことがわかった。また凝集剤を添加した場合には無添加時に比べて、沈降・堆積過程終了時の堆積土高さは低くなり、堆積土の最終高さは高くなる。さらに圧密沈降係数については、初期含水比の増加に伴い増加し、凝集剤を添加した場合には無添加時よりも小さくさることがわかった。

全文 /PDF/no0568.pdf