研究について

研究成果

大水深波浪制御構造物に関する水工的研究(その3)-波力特性に関する実験-

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0543 1985年12月
執筆者 谷本勝利、吉本靖俊、岡幸夫
所属 水工部 防波堤研究室
要旨

 波浪制御構造物として考案した海底設置型の水平板付立体骨組構造、上部半円形断面構造、透過壁式二重セル構造の波力特性を実験により明らかとした。
 各構造に作用する全水平波力は、不透過な直立壁に対する合田式による波力に比べて小さく、試設計条件で水平板付立体骨組構造が0.39、上部半円形断面構造が0.67、透過壁式二重セル構造が0.72倍に減じる。また、全鉛直波力の上向きの最大値は、同じ底幅に対する合田式による全揚圧力に比べて、それぞれ1。37、0.63、0.74倍となる。
 水深50mの海域を対象とした試設計の結果、水平板付立体骨組構造は幅50m、延長50m、全高55mの規模となり、基部ケーソン内が水張の状態で充分安定である。上部半円形断面構造は幅35m、延長50m、全高58mで端し圧が大きく、これが断面緒元の決定に支配的である。透過壁式二重セル構造は幅40m、延長40m、全高57mで滑動が支配的となるが、端し圧も比較的大きい。

全文 /PDF/no0543.pdf