研究について

研究成果

港湾構造物の電気防食調査(その3)

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0532 1985年09月
執筆者 横井聰之、阿部正美
所属 構造部 材料施工研究室
要旨

 長期間流電陽極方式による電気防食を適用している港湾鋼構造物の実態を知るために、9例の構造物について電気防食調査を行った。今回の調査では水質と防食電流密度との関係および過去に調査した構造物についてその後の推移を把握することをおもな目的とした。おもな調査結果は次のとおりである。
(1)防食電流密度(定常値)は発生電流の測定値から求めると27~53mA/m3の範囲にあり、陽極の重量測定から求めると35~65mA/m3の範囲にあった。
(2)防食電流が定常状態にあるとみなせる期間の陽極の消耗量から求めた防食電流密度は、発生電流の測定値からら求めた値にほぼ等しかった。
(3)前回調査時より防食電流密度が半減した事例があった。これは水質が改善された効果によると考えられる。
(4)防食電流密度が大きい所では水質が悪かった。

全文 /PDF/no0532.pdf