研究について

研究成果

台形ケーソンの水理特性に関する実験的研究

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0528 1985年09月
執筆者 谷本勝利、木村克俊
所属 水工部 防波堤研究室
要旨

 台形ケーソンのうち、鉛直となす角度で定義する傾斜角が20°以下の場合を対象として水路実験を行い、その水理特性を明らかにした。
 まず、斜面に働く波力の特性を示し、これまで未解明だった波力の鉛直成分の効果を定量的に評価した。これをもとに、台計ケーソンの前面壁に働く波力は、同一条件の直立ケーソンに働く波圧を合田式により求め、これをそのままの大きさで斜面に作用させることで算定できることを示した。また、揚圧力は合田式のΡμを低減できることを明らかにし、その低減係数λμを提案した。
 台形ケーソンの波高伝達率は、その傾斜角とともに増大するが、この傾向を傾斜角と相対天端高をパラメータとして表した。また、台形ケーソンの反射率および越波流量に関しては、今回実験した範囲では同一条件の直立ケーソンの値と比べて大きな差がないことを確認した。

全文 /PDF/no0528.pdf