研究について

研究成果

コンクリート中の鉄筋の腐食に及ぼす塩素の影響に関する研究

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 024-03-06 1985年09月
執筆者 大即信明
所属 構造部 主任研究官
要旨

 近年、一部の沿岸コンクリート構造物の劣化が著しく、その原因の一つとして、コンクリート中に含まれる塩素が挙げられる。
 本研究では、塩素として、練り混ぜ水に含まれるものとコンクリート硬化後に環境条件より侵入してくるものの2つを考え、この両者の影響を比較した。また、水セメント比、セメントの種類、ひびわれ等の影響も検討した。
 この結果、以下の事項が明らかとなった。
(1)コンクリート中の鉄筋の腐食傾向に及ぼす種々の要因で、環境条件中の塩素、ひびわれ、セメント種の及ぼす影響のほうが、練り混ぜ水中の塩素、水セメント比の影響よりも大きい。
(2)練り混ぜ水中の塩素の悪影響は材令とともに相対的に減少する。特に、海水中かつひびわれがある場合には、材令1年でその影響は認められない。

全文 /PDF/vol024-no03-06.pdf