研究について

研究成果

最大エントロピー原理(MEP)を用いた方向スペクトルの推定

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 024-03-04 1985年09月
執筆者 橋本典明、小舟浩治
所属 水工部 高潮津波研究室
要旨

 簡便かつ実用的な定常的波向観測手法としての波高計と流速計の組み合わせ、あるいはブイに搭載された加速度計と傾斜計の組み合わせ等から得られる3成分観測データ(鉛直成分および水平2成分)を対象として、不確実さの尺度であるエントロピーの概念を導入して、最大エントロピー原理(MEP)から方向スペクトルを推定する方法を開発した。また、本方法を数値シミュレーションおよび現地観測データに適用することにより、その有効性を確認した。
1)本方法は従来の方向スペクトル推定法にスペクトル推定法に比べて、最も高い分解能を有している。
2)本方法は一方向波浪のみならず、二方向波浪の識別が可能である。
3)本方法は風波、あるいは風波とうねりの重なり合った波浪場での方向スペクトル推定法として適用可能である。

全文 /PDF/vol024-no03-04.pdf