研究について

研究成果

ディスカス・ブイで観測された野島崎沖海域の波浪特性

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 024-03-01 1985年09月
執筆者 小舟浩治、佐々木弘、橋本典明
所属 水工部 海象観測研究室
要旨

 1983年10月から翌年6月までの間、野島崎沖海域において円盤型ブイにより取得した波浪観測結果と、沿岸海域における観測結果を比較することにより次のことが明らかとなった。
 この海域における冬期の波浪は、一般に沿岸部の2~3倍の有義波高となっている。しかし、波群の特性値(Hmax/H等)、相対有義波高(H/H)の発生確率などは、沿岸部のものと類似していることがわかった。
 また、有義波高及び平均波向は、それぞれ、風速及び風向の経時変化に追随して変動していることから、当海域の波浪に対しては、同海域上の風の場が支配的要因と考えられる。さらに、方向スペクトルに関する二種類のパラメータを用いて、波群のスペクトル形状が単峯型が否かを検討したところ、有義波高が6mを起えるような場合には、単峯型あるいは方向差が比較的小さい(90°以下)の双峯型スペクトルと推定された。

全文 /PDF/vol024-no03-01.pdf