研究について

研究成果

一点係留ブイにチェーンで係留された船舶の振れ回り運動の特性

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0508 1984年12月
執筆者 高山知司、平石哲也、永井紀彦、古川正美
所属 海洋水理部 波浪研究室
要旨

 大型船舶を避泊させる施設の一つとして、一点係留ブイシステムが検討されている。本研究では、船舶が所持する錨泊用のチェーンでブイに係船する場合を対象として、振れ回り運動および係船張力を数値計算で求めた。
 風向を一定とし、Davenportのパワースペクトルを持つ変動風と、定常風とを作用させ比較した。振れ回り幅、周期にはほとんど差違はないが、係船張力は変動風を作用させた場合がより大きくなった。この大きくなる割合は、各船種、載荷状態によって異なるため、変動風を用いて張力を算定しなければならないことがわかった。また、載荷状態を変化させて比較したところ、空載状態の時に最も張力は大きくなり、満載状態の時に最も小さくなった。さらに、振れ回り運動の特性は、風荷重の作用方向を表す指数qによって大きく影響されることがわかった。

全文 /PDF/no0508.pdf