研究について

研究成果

箱型浮体の波浪によるせん断力と縦曲げモーメントの計算法について

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0505 1984年12月
執筆者 上田茂、白石悟、甲斐一夫
所属 構造部 海洋構造研究室
要旨

 本論文では、波浪中の箱型浮体に生ずるせん断力と縦曲げモーメント等の断面力を、波浪による浮体の動揺を考慮して計算する方法を示し、この方法による断面力の計算値と、従来よく用いられてきた浮体の自重と浮力の釣り合い条件から断面力を求めるミューラーの式、プレストレストコンクリートバージ規準の式、ヴェリタスルールの式などによる断面力の計算値とを比較検討した。
 浮体の動揺を考慮した断面力の計算法は、断面浮体に対する近似理論によっており、一般の設計技術者にも比較的簡単に計算できるようにしている。 検討においては、従来用いられていた三つの式に含まれていない、浮体の動揺、水深、波の不規則性などの要因が断面力に及ぼす影響を調べている。その結果、とくに波長が浮き体長より長居ような波浪条件、および水深喫水比が小さい場合には、浮体の動揺を考慮して断面力の計算を行うことが適当であることを指摘している。

全文 /PDF/no0505.pdf