研究について

研究成果

港湾構造物の電気防食調査(その2)

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0502 1984年12月
執筆者 横井聰之、阿部正美
所属 構造部 材料施工研究室
要旨

 長期間電気防食(流電陽極方式)を適用している港湾鋼構造物の実態を知るために、代表例について電気防食調査を行った。調査構造物は6例でいずれも10年以上の電気防食期間を経過している。調査は陽極調査、構造物調査および環境調査よりなる。おもな調査結果は次のとおりである。
(1)防食電流密度(重量測定より求めた値)は初期値の30~40%が4例、40~50%が2例であった。
(2)AI合金陽極の推定寿命はいずれも設計値を上回った。
(3)防食電位よりやや貴なところがある構造物が一例あったが、これには周辺の陽極に脱落したものがあった影響が考えられる。また設計において防食面積に見込まなかった鋼材が接続して存在しているため、最近傍の陽極の消耗量が大きく、その部分の電位他の部分よりは若干貴である事例があった。

全文 /PDF/no0502%20%281%29.pdf