研究について

研究成果

係留船舶の動揺計算法とその評価

発行年月 港湾空港技術研究所 報告 022-04-06 1983年12月
執筆者 上田茂、白石悟
所属 構造部 海洋構造研究室
要旨

 本報告では、係留船舶の動揺計算手法を検討した。また、10、000DWT級の貨物船の1/30模型を用い実験を行い、本報告で提案する手法の妥当性を検討した。その結果、以下の事項が明らかとなった。
 (1)直立壁前面に係留された船舶に作用する波力は透過状態のポテンシャン場における入射波による波力と反射波による波力はとを位相差を考慮して合成して求めてよい。
 (2)不規則波中では有義波周期に対する流体力係数を用いるのがよい。
 (3)係留系の非対称性が強く、かつ無風状態のときには、船舶が岸壁から大きく離され、かつ周期が長いスウェイ運動が生じる。しかし、風が作用することによって動揺の平衡点の関しては係留系の非対称性が緩和され、動揺周期は波周期とほぼ同じになる。

全文 /PDF/vol022-no04-06.pdf