研究について

研究成果

MAC法による直投土砂の初期拡散に関する数値解析

発行年月 港湾空港技術研究所 資料 0471 1983年12月
執筆者 堀江毅
所属 海洋水理部 海水浄化研究室
要旨

 土捨船から投下された土砂が海水中を落下し海底に沈積するまでの挙動、すなわち、土砂の落下とともに発生する誘起流れと土砂の拡散状況とをMAC法を利用した数値モデルにより再現することを試みたものである。
 数値モデルは、鉛直2次元系と3次元系について組立てられた。これらのモデルを用いて、タイムステップ、格子間隔、マーカー質量とマーカー数、沈降速度、底面でのはね返り、周囲流の影響などの基本的な項目に対する特性が数値実験的に検討された。
 この結果、誘起流れや土砂拡散の定性的な特性は本モデルにより再現できること、土砂の落下は個々の粒子としてでなく粒子群として沈降すること、格子間隔の結果に対する依存度が高いこと、マーカーについては質量と個数の関係というよりは全質量の見積りが重要であることが確認された。なお実際問題への適用に際しては事前に検討すべき課題が残されていることを示した。

全文 /PDF/no0471.pdf